「在宅看護論」の改正点は,
①小児,認知症,精神疾患,難病等の特徴的な状況にある在宅療養者,及び医療管理を必要とする在
宅療養者への看護について,体系的に問うことができるよう,項目を整理・追加しました.
②療養の場の移行や地域包括ケアシステムにおける多職種連携と看護について,項目を整理・追加しました.
③目標Ⅲ.「地域包括ケアシステムにおける在宅看護の位置づけと看護の役割について基本的な理解を
問う」が新設され,他の分野(「健康支援と社会保障制度」「老年看護学」「看護の統合と実践」)で
も小項目として扱われていることから,地域包括ケアシステムの重要度が高まっていることが伺えます.
④中項目では「災害時における在宅療養者と家族の健康危機管理」「急性期にある療養者」などが追
加されています.
目次
目標Ⅰ 在宅看護における対象と基盤となる概念,安全と健康危機管理について基本的な理解を問う.
1.在宅看護の対象と基盤となる概念
A.在宅看護の対象と背景
B.在宅療養を支援する仕組み
C.在宅看護における権利の保障
D.在宅療養者の自立・自律支援
E.在宅における病状・病態の経過の予測と予防
G.在宅療養者の家族への看護
2.在宅看護における安全と健康危機管理
A.日常生活における安全管理
B.災害時における在宅療養者と家族の健康危機管理
3.訪問看護の概要
A.訪問看護制度の理解
B.訪問看護制度の法的枠組み
C.訪問看護サービスの仕組みと提供
目標Ⅱ 在宅療養者の特徴を理解し,病期や状況に応じて展開する在宅看護について基本的な理解を問う.
4.在宅療養生活を支える看護
A.食事・栄養
B.排泄
C.清潔
D.移動
5.在宅療養者の病期に応じた看護
A.日常生活動作(ADL)の低下および疾病の再発の予防が必要な療養者
B.急性期にある療養者
C.慢性期にある療養者
D.回復期(リハビリテーション期)にある療養者
E.終末期にある療養者
6.在宅療養において特徴的な疾病がある療養者への看護
A.小児の在宅療養者への看護
B.認知症の在宅療養者への看護
C.精神疾患がある在宅療養者への看護
D.難病がある在宅療養者への看護
7.在宅における医療管理を必要とする人と看護
A.薬物療法
B.化学療法,放射線療法
C.酸素療法
D.人工呼吸療法(非侵襲的換気療法)
E.膀胱留置カテーテル法
F.胃瘻,経管・経腸栄養法
G.中心静脈栄養法
H.褥瘡管理
目標Ⅲ 地域包括ケアシステムにおける在宅看護の位置付けと看護の役割について基本的な理解を問う.
8.療養の場の移行に伴う看護
A.医療機関との入退院時の連携
B.施設との入退所時の連携
9.地域包括ケアシステムにおける多職種連携
A.行政との連携
B.地域包括支援センターとの連携
C.居宅介護支援事業所との連携
D.介護サービス事業所との連携
E.住民との連携
10.在宅看護におけるケースマネジメント/ケアマネジメント
A.看護が担うケースマネジメント/ケアマネジメントの概念
B.ケースマネジメント/ケアマネジメントの過程
C.社会資源の理解と活用